ベトナムスタディーツアー報告−後編−

ベトナムへのスタディーツアーの後半です!

5日目

この日はベトナムで障害者支援活動を行っている、VNAH(Vietnam Assistance for the Handicapped)というNGO団体のオフィスを訪問しました。
これまでの訪問とは違い、VNAHの方と英語で議論をかわしました。ベトナムの現状や発展による福利、弊害、また、政治のあるべき姿などについて話してくださりました。今ものこる戦争時の地雷による被害や、自然災害による貧困者の増加など、潜在的にある貧困の原因について知ることができました。
私が特に心に残ったのは、ベトナムの山間部の子供たちの小学校卒業率の低さで、およそ25%と聞き、教育環境の整備の必要性を感じました。英語による議論のため、私たちも理解できないところやうまく話せないところがありましたが、現地で活動する方の生の声を聞くことができ、大変有意義でした。
その日の夜は、ベトナムの伝統的な劇である、水上人形劇をみんなで見に行ったり、マーケットにでかけたりと、メンバー間の交流を深めつつ、楽しい時間を過ごしました。

6日目

この日は待ちに待ったハロン湾ツアーの日です♪ 
ハロン湾とは、ベトナム北部にある湾で、石灰岩台地が浸食されてできた彫刻作品のような岩石の景観が見られることで有名です。その自然の美しさゆえに、世界遺産にも登録されています。ハノイからハロン湾までは、バスで3時間ほどかかるという長い道のりでした。この日はあいにくの天気で、途中からバスには豪雨が降り注いできました。
そんな中ハロン湾に到着! 湾には映画「パイレーツオブカリビアン」に出てきそうなカッコいい船がたくさん構えていました★ その中の一つの船に私たちも乗り込み、いざ出発です(^.^) 海の上を爽快に走ってゆく船の上に立ち、風を感じるときの気分はもう最高でした! 
まずハロン湾内の“いけす”を訪れ、大きな魚がたくさん育てられている現場を見ました。そこで私たちは鯛とシャコを買い、すぐにその船のコックさんが調理していただいて食べることができました。とれたて新鮮な魚を食べることは初めての経験でした。
食事を終えると、現地の方が操縦してくださるカヤックに乗り込み、ハロン湾クルージングを体験しました。この時には雨雲も消え晴天となっており、青空の下、自然が作り出した石灰岩台地の眺めを存分に味わうことができ、とても気持ち良かったです。
そのあとはハロン湾の中でも有名な鍾乳洞を訪れました。中に入ると、滴がしたたり落ちるなか壮大な鍾乳洞が目の前に広がりました。これらが長い月日をかけて自然の働きにより織りなされたのかと思うと、信じられないような思いでその光景を味わいました。
帰りの船とバスでは、その日一日で見た様々な光景を夢の中で思い返しつつ、私たちのハロン湾ツアーは終了しました。

7日目

この日は朝からタクシーで空港へ。ベトナムとお別れして再び台湾へ。
ベトナムとの発展の差をあらためて実感しました。ホテルに荷物を置いたのち、疲れなどは気にせず皆でナイトマーケットへ行きました。
地下鉄においても日本との違いをたくさん見られて興味深かったです。
ナイトマーケットでは、台湾特有の食べ物や製品に触れられるとともに、現地の雰囲気を味わえてとても楽しかったです。台湾のかき氷は特においしかったです。
皆それぞれ買い物したり食べ物を食べたりして楽しくすごしました。

最終日

スタディーツアーも帰国するのみとなりました。みんなの顔に、少し疲れも見えます。その一方で、みんな、またスタディーツアーに行きたいと言っていました。日本に向かって、台湾を12時過ぎに発ちました。


今回、8日間という短い期間でしたが、台湾、ベトナムに行き、貴重な経験をさせていただきました。とりわけ、ベトナムでのNGO訪問では、多くのことを考える契機となりました。日本で就労することを考えるベトナムの学生と交流し、日本に対して非常に好意的であることを知りましたし、今まで漠然と考えていた途上国の貧困と、実際に途上国に行って感じた貧困との間には、大きな溝があるように感じました。
今回のスタディーツアーの経験を今後のインターンシップ運営、延いてはその後の人生に活かしていきたいと思います。
最後に、今回お忙しい中見学させていただきましたNGO団体「時遊人」様、ハノイ平和村の皆様、ハノイ日本アカデミー NPO法人VCI人材戦略研究所様、Vietnam Assistance for the Handicapped様にこの場を借りてお礼を申し上げます。本当にありがとうございました。



文責:アイセック京都大学委員会 人間性探求プロジェクト 
(5日目から順に)板野真衣、迫那津美、田口真悠子、田代尚希