Global Communication Program インターンシップ報告会

こんにちは。送り出し事業部Global Communication Programの永瀬路久です。

私たちは12月18日に、インターンシップを終了し帰国したインターン生によるインターンシップ報告会を行いました。報告会にはアイセックのメンバーの他、出国を控えたインターン生にも参加してもらいました。

遅くなりましたが、その内容についてご報告したいと思います。

今回は2人のインターン生に報告をしていただきました。


1人目のインターン生の方は、フィリピンの「Maligaya House」というNGOインターンシップを行った木村智子さんです。木村さんはインターンシップの中でJFC(Japanese Philippines children)の支援活動を行っていました。
JFCというのは、日本人とフィリピン人の間に生まれた子供のことであり、多くの子どもたちが片親のもとで暮らしていて寂しい思いをしていたり、自分のアイデンティティを失って苦しんだりしています。また、彼らの親の多くは、興行ビザというビザで過去に日本に滞在し、その期限と共に帰国を余儀なくされた人々です。そのため、彼らが自分の親を探したり、日本の国籍を取ったりという作業をするためには、日本という国と関わりを持っていくことが必須になります。その時の業務のお手伝いをするのが今回のインターンシップでした。


JFCは先程も言ったとおり、複雑なバックグラウンドを持ち、フィリピンにいても他の人達に自分の心境を語れないという人が多くいます。しかも、たとえMaligaya Houseに来ても、日本国籍取得や父親探しといったことが確実にできるわけではありません。解決しないものも多いですし、まだ手をつけられていない事案というのも多いそうです。そんな中、問題の解決に尽力するだけでなく、先の見えない不安を、お互いのことを理解し合える仲間と話すことで少しでも解消できるような場を提供できるというのがこのNGOだったそうです。
木村さんもこのようなところでインターンシップを行えたことに満足していました。
アイセックとしてもインターン生が満足できるインターンシップを提供することができてよかったです。


2人目のインターン生の方は、ポーランドの「Miejski Ośrodek Pomocy Społecznej」という施設でインターンシップを行った寺尾紘平さんです。Miejski Ośrodek Pomocy Społecznejは子どもを預かる施設であり、子どもの世話をするというのがインターンシップの内容でした。
様々な国からインターン生が集まっていた中で、各インターン生は自分の国のことについて話すことが多く、寺尾さんは日本文化の紹介をしたそうです。
強い興味をもってくれる子も多く、下の写真にあるとおり、習字などは大人気で子どもたちに囲まれながら楽しく過ごせたと言っていました。

インターンシップの内容とは直接関係がありませんが、ポーランドでは経済格差が広がっているらしく、街を歩いていて乞食を見かけることが多かったそうです。この施設に通う子どもも比較的貧しい家庭の子どもが多く、教育水準もあまり高くはなかった一方で、施設の真横には大きな教会が立っているなど国の支援をどのように行うべきなのかについて考えさせられたインターンシップでもあったとのことでした。

お二方ともインターンシップを通じて、異なる言葉を話す人との会話を行うことができたと思います。
普段自分の使っていない言葉で話すというのは、なかなか難しいことです。しかし、言葉に表さなくては、決して自分の思いは伝わりません。今回のインターンシップの経験が、インターン生のこれからの人生の一助となって欲しいと思います。

文責:アイセック京都大学委員会 送り出し事業部 
Global Communication Program 永瀬路久